Vine Linux 顛末記 - インストール

  1. マシン構成
  2. インストール

    1. Vine Linux の入手
    2. セットアップの準備
    3. セットアップの実行
    4. X の設定
    5. セットアップの終了
  3. インストール後のあれこれ(未稿)
  4. カーネルのアップデート
  5. 時計合わせ

Vine Linux の入手

Vine Linux には製品版と FTP版がありますが、ここでは FTP版を用います。収録パッケージを厳選している Vine Linux とはいえ軽く 600MB を超えるので従量制ダイヤルアップでは厳しいものがありますが(というかやめておきましょう)、そうでなければ気合で何とかなるでしょう。まぁ 128kbps な私の環境ではダウンロードに丸1日かかりましたが。

ここでは2003年9月現在の最新版 Vine Linux 2.6r1 のCDイメージを FTP ミラーサイトより入手、ブータブルCDを作成し、インストールします。

セットアップの準備

Vine Linux のCDを入れて起動すると、テキストのロゴの後に

boot:

と表示されます。通常のインストールではこのまま Enter を押してセットアップを開始します。

言語選択

しばらく文字が流れていくのを眺めているとやがて Vine Linux のロゴが表示され、続いて "Language Selection" 画面になります。ここで "Japanese" を選択すると、以降のセットアップ手順での表示やオンラインヘルプが日本語になるのでかなり幸せになれます。

キーボードの設定

使っているキーボードモデルが一覧にあればそれを選択します。ない場合、通常の日本語環境ではデフォルトのモデル:「Japanese 106-key」、レイアウト:「Japanese」、デッドキー:「デッドキーを有効にする」を選択すればおおむね問題はないでしょう。下段のテキストフィールドを使って入力のテストをお忘れなく。

私の場合はUS配列の86キーボードなのですが、適当なモデルがどれだかわからないので(ぉ「Generic 101-key PC」を選んでおきます。レイアウトは「U.S. English」。

マウスの設定

使っているマウスモデルが一覧にあればそれを選択します。ない場合、あるいはある場合でも、一般的なPS/2接続のホイールつき2ボタンマウスの場合「Generic」から「3 Button Wheel Mouse (PS/2)」を選べば問題ないです。

「3 ボタンマウスのシミュレート」は、選択してもしなくても大して問題はないので選択しておきます(ぉ。

ようこそ

ようこ(古)。

初めてインストールする場合はオンラインヘルプの「Vine Linux の世界へようこそ」を読んでおきましょう。

インストールの種類

インストールの種類は「インストール」と「既存システムのアップグレード」から選べます。「インストール」の場合は使用目的によってさらに「ワークステーション」「サーバ」「すべて」「ラップトップ」「カスタム」から選べます。オンラインヘルプにはLinux の使用についてあまり経験がない場合はカスタムインストールを選択しないでください。とありますが、後々の事を考えるとここは「カスタム」を選ぶべきです。まぁ「ワークステーション」でもそんなに困らないのですが‥‥。

ディスクパーティション設定

「自動パーティション設定」「Disk Druid」「fdisk」から選択可能ですが、自動設定でたいていうまく行きます。どうにも思い通りに切ってくれない場合のみ手動で設定するといいでしょう。

The partition table on /tmp/hda is inconsistent.

とか何とかダイアログが出る事があります。あまり気にしないで「無視」を選択。

自動パーティション設定

「システムのすべてのLinux パーティションを削除」「システムのすべてのパーティションを削除」「すべてのパーティションを保持し、既存の空き領域を使用」から選択可能です。新しいハードディスクにインストールする場合は何も気にせずデフォルトの「システムのすべてのLinux パーティションを削除」のままでいいです。ハードディスクが複数ある場合はインストールするドライブの選択を忘れずに。

Windows など他のシステムがある場合は、十分注意しましょう。

警告!! 警告!!

そんなに力強く注意されると自信がなくなりますが(笑)、ここは落ち着いて確認した上で、問題なければ「はい」を選択して先に進みましょう。

ディスクの設定

自動設定では "/boot" と "/"、それに swap 領域が定義されます。通常はこのままでいいでしょう。"/tmp" とか "/var" を別パーティションにしたいという場合はそのように。

ブートローダの設定

ここは考えどころですが、オンラインヘルプを読んだ上で「LILOをブートローダとして使用」を選び「/dev/hda マスタブートレコード (MBR)」にインストールしましょう。

画面下にはブート可能なパーティションがブートラベルとともに表示されます。Windows など他のシステムがインストールされているパーティションがある場合、それらも表示されます。デフォルトで起動するパーティションを選びましょう。

ネットワークの設定

LAN カードがある場合(普通はあると思う)、ここで自分の環境に合わせたネットワークの設定を行ないます。LAN カードがあるのにこの設定にならない場合は、おそらく Vine Linux で認識できないタイプだったのでしょう。インストール後に自力で何とかするか、別のカードを用意しましょう。

追加言語サポート

「システム標準の言語」と、「追加で使用する言語」を選ぶ事ができます。どちらも "Japanese" を選択。

タイムゾーンの選択

日本国内に住んでいる場合は「アジア/東京」を選択。まぁ「日本国内に住んでいますがシリコンバレーに合わせてアメリカ太平洋時間で生活しています」という方は「アメリカ/ロサンゼルス」でも選んでください‥‥。

「システムクロックで UTC を使用」は通常、選ばなくても構いません。BIOS の時計を UTC に合わせている場合はチェックしましょう。

アカウントの設定

まず「root のパスワード」を設定します。忘れない範囲で、十分に簡単ではないパスワードを設定しましょう。「確認」のフィールドにも同じパスワードを入れないと先へ進めません。

ユーザのアカウントもここで設定できます。たとえ使用するのが自分ひとりであっても、通常は root ではなくユーザアカウントで使用するべきです。「追加」のボタンを押してユーザ名とパスワードを設定しましょう。もっとも、インストール後でもユーザの追加は出来るので必ずしもここで作成する必要はありませんが。

認証設定

NIS の設定はここで行ないます‥‥が、パーソナルユーザでそんなの使っている人はいないでしょう。「NIS を有効にする」のチェックを入れない場合は、「MD5 パスワードを有効にする」と「シャドウパスワードを有効にする」のチェックを入れましょう。

パッケージグループの選択

「インストールの種類」で「カスタム」を選んだ真価がここにあります。「Note PC Tools」「X Window システム」「Emacs」「GNOME」「メール/WWW ツール」「ダイヤルアップワークステーション」「ファイルサーバ(NFS/SMB)」「Networked Workstation(for LAN)」「Networked Workstation(for xDSL/pppoe)」「インターネットサーバ (DNS/WWW)」「Data Base(PostgreSQL)」「TeX 文書作成」「開発ツール」「ドキュメント」「すべて」から選択可能です。各グループについて、個々のパッケージごとにインストールを選択することもできます。必要なパッケージを選びましょう。

個人的には「X Window システム」「Emacs」「GNOME」「メール/WWW ツール」「ファイルサーバ(NFS/SMB)」「Networked Workstation(for LAN)」「インターネットサーバ (DNS/WWW)」「開発ツール」「ドキュメント」を選び、「個々のパッケージを選択」にチェックを入れて次に進みます。

個々のパッケージを選択

前の「パッケージグループの選択」での選択にしたがって、標準的なパッケージはデフォルトで選択されていますが、一応確認しておきましょう。

個人的にはここで「ユーザーインターフェイス」>「X」から「XFree86-cyrillic-fonts」を追加でチェックします。それだけです(ぉ。

グラフィカルインターフェイス(X)の設定

ここではインストーラによって自動的にビデオカードの選択がされます。最新のビデオカードを使っているのでなければ問題ないでしょう。

まぁその「最新」がどこからなのかが微妙ですが‥‥。とりあえず Matrox の場合は Parhelia 以降は選択にありません。

なお、ここで X の設定を行なわずにインストール後に設定する事もできます。

インストール準備完了

ここまででインストールの準備はすべて終了です。「次」をクリックするとインストールが開始されます。

セットアップの実行

パッケージのインストール

ディスクのフォーマットが行なわれた後にパッケージのインストールが始まります。上記設定でのインストール容量は約1.4GB、15分ほどで終了しました。

起動ディスクの作成

フロッピーディスクから Vine Linux を起動するためのディスクを作成します。LILO がお亡くなりになった時のために作成しておきましょう。

X の設定

モニタの設定

モニタは自動的に検出されます。検出されなかった場合は「汎用」カテゴリから適当なものを選ぶか、モニタのマニュアルを見て「水平同期」と「垂直同期」の値を正しく入力しましょう。

ちなみに Samsung SyncMaster765DFX は一覧にありませんでしたが、問題なく検出されたようです。

X 設定のカスタマイズ

まず「色深度」と「画面の解像度」を設定します。このあたりはビデオカードやモニタや X によるので適当に選んで「設定のテスト」で正しく表示される事を確認しましょう。

GNOME をインストールした場合は「選択されたデスクトップ環境」として「GNOME」が表示されます。

「ログインの種類」を「グラフィカル」と「テキスト」から選択します。好みで選んでいいのですが、「テキスト」を選んだ方が同居の家人除けになるような気もします(笑)。まぁ普段の作業は X を起動して行なう事が多いんですけどね‥‥。

セットアップの終了

おめでとうございます

これですべて終了です。「終了」をクリックすると CD-ROM がイジェクトされて再起動します。


もりば <rinrin@funifuni.net>

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