Vine Linux 顛末記 - カーネルのアップデート

  1. マシン構成
  2. インストール
  3. インストール後のあれこれ(未稿)
  4. カーネルのアップデート

    1. 概要
    2. カーネル関連パッケージのアップグレード
    3. カーネル本体のアップグレード
    4. LILO の設定
    5. おまけ(?)
  5. 時計合わせ

概要

Vine Linux ではほとんどのアップグレード用パッケージは apt を使用して入手可能ですが、カーネルはこれらと同様の方法ではアップグレードする事はできません。

ここではカーネル関連のいくつかのパッケージのアップグレードについてと、カーネル本体のアップグレードに分けて記します。

なお、ここでの作業は全て root で行います。

# apt-get update
取得完了: xxxkB を ?m??s (xxxB/秒)
ファイル依存を処理しています... 完了
パッケージリストを読みこんでいます... 完了
依存情報ツリーを作成しています... 完了
# apt-get upgrade
パッケージリストを読みこんでいます... 完了
依存情報ツリーを作成しています... 完了
以下のパッケージは保留されます:
  kernel-doc kernel-headers kernel-source
0 個のアップグレードパッケージ, 0 個の新規パッケージ, 0 個の削除/リプレースパッケージ,
 3 個の保留パッケージがあります。

カーネル関連パッケージのアップグレード

以下のカーネル関連のパッケージ:

は、apt-get dist-upgrade で入手可能です。以前はできたような気がするのですが、今は apt-get dist-upgrade ではインストールできないようです。install コマンドでパッケージ名を指定してアップグレードする事もできます。

# apt-get install kernel-doc kernel-headers kernel-source
ファイル依存を処理しています... 完了
パッケージリストを読みこんでいます... 完了
依存情報ツリーを作成しています... 完了
以下の保留パッケージが変更されます
  kernel-doc kernel-headers kernel-source
以下のパッケージがアップグレードされます:
  kernel-doc kernel-headers kernel-source
3 個のアップグレードパッケージ, 0 個の新規パッケージ, 0 個の削除/リプレースパッケージ,
 0 個の保留パッケージがあります。
取得パッケージ: xxxMB のアーカイブを取得します。インストール後は xxxxB が使用されます。
続行しますか? [Y/n]

カーネル本体のアップグレード

カーネル本体は自力でインストールする必要があります。まず、FTP サイトからカーネルパッケージを入手します。/Vine-2.6/updates/RPMS/i386 には .i386.rpm、.i586.rpm、.i686.rpm の3種類のパッケージがあるので、自分の環境(プロセッサタイプ)にあわせて選びます。例えばログイン画面で、

Vine Linux 2.6r1 (La Fleur de Bouard)
Kernel 2.4.19-0vl11 on an i686
login:

と表示される場合は .i686.rpm を選びます(あるいは、GNOME Control Center から確認する事もできます)。ダウンロードしたパッケージは /root に置くとアクセスしやすいでしょう。

カーネルパッケージをインストールするには rpm -ivh を使います。

# rpm -ivh kernel-VAR-REL.i686.rpm

ここで VAR はカーネルのバージョン、REL はリリース番号(ベースとなる Red Hat Linux のリリース番号に Vine Linux のリリース番号を加えたもの)です。例えば、

# rpm -ivh kernel-2.4.22-0vl2.12.i686.rpm

追記:kernel 本体も apt でインストールできました(ぉぃ。install コマンドでパッケージ名を指定すればインストールできます。パッケージ名は Errata を見るか、apt-get install kernel とすれば分かります。

# apt-get install kernel
ファイル依存を処理しています... 完了
パッケージリストを読みこんでいます... 完了
依存情報ツリーを作成しています... 完了
パッケージ kernel は以下のパッケージで提供されているバーチャルパッケージです。
(パッケージ列挙略)
インストールするパッケージを明示的に選択する必要があります。
E: Package kernel has no installation candidate
# apt-get install kernel#2.4.22-0vl2.12

LILO の設定

最後に LILO の設定をします(先にやってもいいのですが)。LILO の設定ファイル /etc/lilo.conf を適当なエディタで開きます。個人的には vi を使うのが楽だと思います。vi の操作を覚えるのは楽ではありませんが :-)

# vi /etc/lilo.conf
prompt
timeout=50
default=linux
boot=/dev/hda
map=/boot/map
install=/boot/boot.b
message=/boot/message
lba32

image=/boot/vmlinuz-2.4.19-0vl11
        label=linux
        read-only
        root=/dev/hdc2

image=/boot/vmlinuz-2.2.20-0vl10
        label=linux-2.2-up
        read-only
        root=/dev/hdc2

other=/dev/hda1
        optional
        label=win

安全のためにも現在のエントリは(label を変更して)残しておきましょう。例えば、次のようにします。

prompt
timeout=50
default=linux
boot=/dev/hda
map=/boot/map
install=/boot/boot.b
message=/boot/message
lba32

image=/boot/vmlinuz-2.4.22-0vl2.12
        label=linux
        read-only
        root=/dev/hdc2

image=/boot/vmlinuz-2.4.19-0vl11
        label=linux-2.4.19
        read-only
        root=/dev/hdc2

image=/boot/vmlinuz-2.2.20-0vl10
        label=linux-2.2-up
        read-only
        root=/dev/hdc2

other=/dev/hda1
        optional
        label=win

保存して終了 (ZZ) し、LILO を有効にします。

# /sbin/lilo
Added linux *
Added linux-2.4.19
Added linux-2.2-up
Added win
# 

以上で全作業は終了です。マシンを再起動してください。起動できなかったら‥‥古いカーネルで起動してもう一度やり直して見ましょう。

おまけ(?)

「kernel-source をインストールしたら自分で Make すればいいじゃん」と思われる方もいらっしゃることでしょう。私もそう思います。‥‥まぁそのうちに(ぉ。


もりば <rinrin@funifuni.net>

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